「できるだけ、神経を残すようにして下さい。」と患者さんの方から申し出るのが一番の解決策。
3Mix/スリー・ミックス

日付、時間:Mon Dec 21 21:13:04 Japan 1998    アクセスポイント:kawasaki101.yyy.or.jp
氏名: 岡本義則    所在都道府県: 神奈川   職 業: その他   年 齢: 29歳     
   性別: male  

質問:
C3の虫歯でも、神経を抜かずに、強力な抗生物質をつめて、直す方法が最近はあると 歯科医から聞いたのですが、神経を抜くのと比べて、どのような長所と欠点があるのでしょうか

ご意見・ご感想:
このホームページを拝見して非常に感激致しました。情報がなくて困っていた ので大変助かります。

回答
スリー・ミックス
基材として使用する覆髄剤
 Metoronidazole、Cefaclor、Ciprofloxacinを3:1:1に配合し、これを約5%含有させた 3種混合薬剤(通称3Mix/スリー・ミックス)を歯髄保護を目的として使う方法ですね。 Metoronidazoleは深部う蝕象牙質中に多く存在する偏性嫌気性菌に、 CefaclorとCiprofloxacinは通性嫌気性菌や好気性菌に対して有効であるといわれています。 また、基材として使用するNew Apatite LinerTypelは、重合するとアパタイトに変換する α−リン酸三カルシウム(α−TCP)を含んだ覆髄剤です。

個人的に各薬剤の薬理効果と発想の原点に疑問を持っていますが、臨床成績はなかなか 優秀です。大切なことは、如何に優秀とはいっても治療効果に限界があることを認識して 頂くことです。

 治療が功を奏してうまくいった時には何らディメリットはありません。最大の欠点は、必ずしも 成功するとは限らないということです。

手間・暇かけて…いたずらに痛みを長引かせて…結局抜髄となったときに、どうしても ドクターを恨むような気持ちになってしまいがちです。ドクターにとっては、恨みを買わないように 時間をかけてインフォームドコンセントを十分しなければなりません。説明に費やす時間は保険で は一切保証されていませんし、歯髄保護のために使った時間も材料費も全く無料か無料に近い 状態です。 際どい治療をしても患者さんの感謝の言葉があれば救われますが、感謝されることも少なく、 聞くのはうまくいかなかったときの恨みや苦情ばかりといったのが現実です。

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