虫食いでボロボロ
日付、時間:2004年11月16日 23:54
氏名: TB
所在都道府県: 長崎
職 業: 会社員
年 齢: 40歳
性別: male
質問:
はじめまして。犬歯の病気についての質問をさせていただきたいと思います。
- このまま現状維持していて大丈夫でしょうか。頬骨まで腐りそうで不安です。現に目の
周りも合わせて違和感があります。
- 完治には一刻も早く抜くのがよいのでしょうか。
<経緯・状態>
根管治療は(差し歯)13年前です(ちゃんと出来る先生にしていただきました)。その後、
引っ越し先のちゃんと根管治療できる医院で今から2年ほど前、排膿から次のような状態を
発見、処置していただきました。根管(金属の土台の棒の側面)が虫食いでボロボロ。金属
の土台が見えました。内部吸収ではなくてカリエスだろうとのことです。
出来るだけ歯を残そうとの好意により抜歯を避け、歯茎を切開して金属の土台の周囲に白い
埋めものをして閉じました。しかし、今だに膿が毎日出ます。月に一回の定期健診で過酸化
水素水で消毒処置をするだけです。過去、噛むと根に響き、痛い時がありましたが今はあり
ません。
お忙しいところ恐れ入りますがよろしくお願い致します。

歯茎より上(外)は生体外、歯茎より下(内)は生体内という区分けを頭に入れておいて
下さい。生体外であれ、生体内であれ、亀裂や虫歯の穴があれば汚れが貯留します。生体外
で汚れが溜まった場合、虫歯は進行しますが炎症を起こすことはありません。言葉は悪いけ
れど、その穴や亀裂を適当に詰めておけば炎症も虫歯も阻止することが出来ます。
一方生体内に亀裂や虫歯があって汚れが貯留した場合、汚れに接している部分では簡単に
異物排除機能としての炎症が起こってしまいます。その穴や亀裂を適当に詰めてもわずかな
隙間に血液なんかが入り込んで腐ってしまいます。その腐った血液に接している部分では簡
単に炎症を起こしてしまいますので通常の精密さでは炎症を抑えることはできません。
要は、生体内で歯根破折や穿孔、それに虫歯による空洞が生じた場合、現在の修復材料で
は完璧な閉鎖は不可能ですので治癒を期待することが出来ないということです。空洞部分を
生体外に出すために、歯肉や骨を削って相対的に外に出してやるか、再植により空洞部分を
生体外に放り出してやるかの対処以外に回復方法がない。それが出来ない場合には抜歯しか
根本的な解決方法がないということです。
返信:2004年11月17日 22:29
こんばんは。お忙しい中、大変迅速丁寧なお返事をしていただき本当にありがとうござい
ました。これで不安がなくなりました。
空洞部分を生体外に出すためにすでに結構深く歯肉切除しておりますので、これ以上は厳
しいかと思います。したがいまして、抜歯を検討したいと思います。 先生のホームページ、
とてもありがたいものです。この様に具体的で専門的で懇切丁寧なものは他には無いと思い
ます。これからも参考、勉強させていただきたいと思います。また何かありましたらよろし
くお願い致します。本当にありがとうございました。