日付、時間:2003年10月21日 9:13
氏名: Y
所在都道府県: 島根
職 業: 医療関連
年 齢: 38歳
性別: female
質問:
いつもホームページを拝見させていただいています。子供の頃から歯がとても弱く、
殆ど虫歯で治療しています。虫歯になるとすぐに歯茎が腫れたりしていました。常に
歯科医院に通い、悪いところは治療し、定期的に歯石も取り、歯茎もチェックしてい
ます。
10歳で左2に金をかぶせ、13歳で右1を差し歯にしました。22歳で左1、右1、
2を差し歯にやり変え、28歳で左2を差し歯にしました。歯根の辺りの歯茎の腫れ
が少し残っていましたが今までトラブルなくこれました。
今年の9月末よりその4本の4〜5cm位奥の口蓋を下で押すと、歯根に響き、また
内側の1cm位上が硬く腫れて押さえると歯根がズキンと痛みます。外側も少し腫れ
てますが、どちらも見た目にはあまりわからない程度です。鼻や目の下辺りにも響く
ような違和感があります。眠れないほどではありませんが、動いていると歯根から歯
の先にかけて痛みがあります。左が特に強いです。最近では歯茎も紫色に変色してき
たように思います。レントゲンを撮りましたが、4本とも根の先に炎症やひび割れは
なく、右1の内側に少し黒い影があるくらいで、痛みの原因はわからないということ
です。根管治療もきちんと出来ていて、しいていえば左1の根管があやしいが、子供
の時の神経は太いので、いまやり直しをすると歯根が割れるリスクが高く、このまま
様子を見たほうがよいだろうと先生は言われます。
体調に気をつけて睡眠もとるようにしているのですが、仕事がきついため痛みが強
い時は、食欲もなくなり体がつらくてなりません。鼻の方や口蓋の方が痛かったり、
歯茎が腫れているのに、レントゲンに何も写らないのは何故でしょうか?
またこのまま様子を見ていて手遅れにならないでしょうか。
先生のホームページではパノラマを撮っていますが、私はまだ撮ったことがありません。
違いはどうでしょうか。出来ればあと10年は歯を残したいと思っていますが、先生の
ご見解をいただければ嬉しく思います。
お伺いした限り間違いなく根尖病巣だと思います。レントゲン的に根管治療に不備がなく
根尖病巣も確認できなとしても、まず根管治療を試みる必要があると思います。根管治療
には少ないながらも常に破折リスクが付きまといますが現状のまま辛い毎日を過ごすより
は改善の可能性を優先して取り組むべきでしょう。
病巣がレントゲンに写らないのは決して珍しいことではありません。病巣が根尖部に留
まった典型的な形態以外に、歯根の一部を伝って歯頚部方向に広がった場合にも考えられ
ます。また歯槽膿漏による歯肉炎症の可能性も否定できません。少なくとも、歯石除去を
徹底した上で、根尖病巣を疑う姿勢が必要と思われます。往々にしてレントゲンだけを頼
りに診断しがちですが、症状から診断する姿勢が不足しています。また、根管治療に対す
る自信がなければ、面倒で不採算な根管治療に踏み切る決断もつき難くレントゲンの読み
取りも都合の良い方に見えてくるという実態もあるでしょう。ここは複数の先生に意見を
求めて対処を検討した方が良さそうです。
パノラマ撮影は県によって多少規制の違いもありますが、トータル的なケアを目指す
か否かの個人的方針の違いによるものだと思います。私の価値観からすれば、パノラマ
程豊富な情報を提供してくれる検査はないと思いますが、一般にはその認識が低いこと
も影響しているかも知れません。
回答:
通常根尖部分は骨内にありますので、炎症が起これば骨を破壊します。従ってレントゲン
でも容易に確認できます。しかし、根尖部分が頬側、もしくは口蓋側に変位して骨が非常に
薄い場合には、骨を簡単に破壊して炎症は骨表面と歯肉の間で起こります。そんなケースだ
とレントゲンには写りにくいでしょうね。
歯をたたいてみて、最も痛みを強く感じる歯が怪しいと思います。1本だけではなく複数か
もしれません。いずれにしても痛みの中心部分に位置する歯が最も疑われることになります。
通常の金属ポストくらいだと破折リスクは言うよりもかなり低いはずです。稀に根尖付近ま
で長く伸びた金属ポストもあって私もギブアップすることがありますのでうかつな回答は
できません。しかし、そこまで明らかな症状があれば根管治療に挑戦してみないと解決は
見込めないので何時までも逃げてばかりもいられないと思います。
インプラントを植えるには原則として抜歯窩の回復を1年待たなくてはいけませんので何
らかの補綴処置が必要になってきます。ブリッジも仮着状態であればインプラント植立時に
はずして手術を行なうこともできますが、装着したままでの植立は不可能です。インプラント
を前提とした場合は、1本だけの部分入れ歯が最も安易な方法です。
回答:
東京にはありますが、根管治療専門はまずないでしょう。根管治療の熱心な先生となると、
10軒に1軒くらいはあると思いますが、その存在は知りません。診断だけでも構いませんよ。
メタルが撤去可能となれば、根管治療と合わせて治療時間が数時間くらい必要になるでしょう。
返信:2003年10月29日 18:46
ありがとうございます。すぐには休めないので、もう少し考えてみたいと思います。
またご相談させてください。わがままなことばかり言って申し訳ありません。
回答:
2週間くらい先だと予約は大丈夫みたいです。1泊2日くらいの予定で相談してみて下さ
い。пF0792-88-4682
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回答:
歯磨きはできる範囲で結構です。前回の処置で原因が除去されていれば、多少の歯磨きの
可否に関わらず必ず回復します。もし回復しなければ、未だ処置が不十分であったか、他に
原因が潜んでいるかのどちらかです。
右上5番の根尖病巣は、それ程大きなものではありませんので急いで処置を行う必要はあ
りません。治療するとなると、金属ポストを除去して根管治療ということになります。
回答:
インプラントの隣、一応有髄歯ですね。確かに歯髄が死んで、根尖部に病巣ができかかった
ようにも見えます。しかし、現段階では、疑いだけです。インプラントの隣ですのでたびたび
レントゲンを撮る機会も多いと思いますので、明らかな根尖病巣が確認できた段階、もしくは
痛みを感じるようになった段階で根管治療を行なえば良いでしょう。その場合には、姫路まで
ご足労いただいた方が早いかも知れません。21|1の根管治療をされた先生が良いかも。