生きた人間に使うことをためらう薬ばかりです。
漂白に使う薬剤

日付、時間:2003年5月14日 20:10 氏名:  N.S.  
所在都道府県:  大阪  職 業:  その他  年 齢: 29歳      性別: female 

漂白に使う薬剤 質問:
 神経を抜いた歯を大学病院にて漂白しました。しかし納得のいく仕上がりにならず、処置し ている間も適当にされているのではないか?と思うような対応でした。後から他の病院で、漂 白する際に血液が入ったのではないかと言われました。
 今現在、他にも漂白したい歯があるのですが同じ病院でするのは抵抗があります。審美歯科 なら漂白という処置に慣れていると思うので納得のいく処置をしてくれるのではないか?と考 え、そちらに行こうかなと思っています。ただ心配なのが、大学病院で使用している漂白剤と 審美歯科で使用しているものでは、後者の方が強い溶剤を使用しているのではないか?という 事です。実際のところはどうなのでしょうか?

回答  申し訳ありませんが、審美歯科の実態をしりません。
漂白に使う薬剤は何れも劇薬で、とても生きた人間に使うことを ためらう薬ばかりです。私も早い時期から試作品を手に入れていましたが、怖くて一度も使った ことがないので何とも申し上げられません。
 今までもところ余り大きな被害報告はないようですが、多少なりともあってしかるべき傷害 の報告もありますので絶対安全だとは思えません。神経を抜いた歯の対処よりも、今後神経を 抜くことの無いような努力を忘れないで下さいね。


返信:
 お忙しい中、早速のお返事ありがとうございます。劇薬と分かっていながらもまだ漂白した いと思うのは、歯の変色が起こってからというもの人としゃべる事が大変億劫になってしまっ たからです。以前は接客業をしていましたが、歯の変色が起きてから特に勤めることがつらく なってきました。なぜなら笑顔で笑えなくなってしまったからです。勤めを辞めようと思った 原因の半分は歯の変色にあります。こういう事を言うと、甘いとか、異常な考えだとか思われ てしまうと思いますが、私にとってそれだけ大きな問題なのです。今は失業状態にあり、務め ていた時よりも精神的に楽になりましたが、外に出て人と話すことに抵抗を覚え、引きこもり がちになってしまっています。いつまでも失業状態というわけではいきませんので、就職活動 を始めたいのですが、歯をなんとかしないとどうしても活動する気になれないのです。それに こういう不安定な精神状態で活動しても内定できないと思うからです。
 先生、何か歯をきれいにする良い方法はないでしょうか?
漂白をするよりも歯を削ってセラミックをかぶせる方が体には良いのでしょうか?
以前に審美歯科にて、歯の神経を抜いた歯は弱くなっていて私の歯はほとんど歯がない状態で かみ合わせもきついのでいつか折れてしまうかもしれない、神経の部分に金をうめて強くしセ ラミックでかぶせたほうが将来的にいいと言われました。
私自身はどんな歯であろうとエナメル質を削るという行為は悪いように思うのですが・・・。
審美歯科についてお詳しくないと言う先生に対し、またこういう質問をするのは失礼かと思い ますが、歯の寿命考えた上での意見を教えて頂きたいのです。長い文章誠に申し訳ありません でした。宜しくお願い致します。

回答:
 何処に重点を置くかによって対処は異なります。全てを満たす方法があるならば選択の余地 なく決定されるはずです。例えば歯冠部分が大きく崩壊した場合には金属ポストを入れたさし 歯しか選択肢はありません。数年先に審美性の問題が生じることが判っていたにも関わらず、 神経を取って何らの補綴処置を行わなかったということは、その時点において最善の方法だっ たということを意味しています。
 歯の長持ちを優先した場合、その時の選択は但しかったしその恩恵を今も享受していると思 います。変色が目立つようになった今、何を優先させるかが変化したようですので自らの選択 が迫られるようになったようですね。あなたの気持ちはすでに決まっているようですので、多 少寿命を犠牲にして、その中で最善のものを選ぶことになります。
 その前にちょっと気になることがあります。なんとなく茶色く変色したのであれば問題は ないのですが、もし黒っぽく変色しているようであれば根管治療の不備が疑われますので根管 治療を行なって下さい。そうでないにしても、根管治療に問題がないかどうかは十分チェック しておく必要があります。

 根管治療に問題がないことを前提に考えると、どう考えても漂白では満足のできる色調を得る のは無理だと思います。白濁して透明感のない白色になってしまうからです。補綴物で補う方が 審美的には優れています。セラミックと言っても2種類、金属に陶材を焼き付けたメタルボンド とオールセラミック。金額的には大差はないけれども、補綴物の強さではメタルボンド、美しさ ではオールセラミックに軍配はあがります。壊れたときにはまた作り直すという経済的に余裕が あるならばオールセラミックを選んでください。中に金属の心棒を入れるかどうかについては、 担当医の判断に任せた方が無難です。