結果がついてこない…
ヒビの入った歯

日付、時間:2003年2月11日 17:37 氏名:  S・Y   
所在都道府県:  神奈川  職 業:  主婦  年 齢: 46歳      性別:  female

ヒビの入った歯 質問:
 9/18日付けで「1.5mmほどのヒビ」で質問をさせて頂いたものです。
あれから半年、歯科医の先生の考え(と私の希望)に沿って治療を進めてまいりました。 まず、
@左上奥歯7.6の冠の作り替え 
A右下義歯の作り替え
B左下6の冠の作り替え 
C左下7冠の作り替え
そして、先週問題の前歯右上1の差し歯の制作になりました。
 以前の先生の説明では、ヒビが広がった可能性がある前歯に樹脂を流し込んで補強を期待す るというものでしたが、ポストを金属ではなく樹脂(レジンという説明でした、薄緑色をして いました)で作り、その樹脂ポストをスーパーボンドで接着するというものでした。
そして、その上で歯肉から上の歯の部分に上手く巻くように差し歯を作成して接着できれば 後何年かはこの歯に期待できるということだったのですが……。

出来上がったジャケット冠が、うまく問題の歯に入らなかったのです。歯科衛生士(助手?) さんが、左右の歯との当たりを調整するのは当然のことなのですが何度調整して冠を削って もセットすることが出来ず、とうとう先生を呼んできました。
 先生も最初ジャケット冠を削って調整していましたが、どうしても入らないので隣の右上 2番の側面を削って差し歯を入れる余地を作ったようです(実は、右上2番は以前から茶色の 汚れがあったので、虫歯ではないかとアピールはしてたのですが、先日仮歯が外れた時に虫歯 になっていることに私が気づき、削ってレジンを充填治療しました)。

今回の質問なのですが、右上2番の治療後、型取りをして先生が歯科技工士さんを呼び「問題 がある歯なので噛み合わせが当たらないように作るように」と指示を出し、私も「垂直に力が 加わるのは平気ですが、下から突き上げられるのはダメみたいです」と説明したのですが、保 険のジャケット冠ではそういう注文自体無理なのでしょうか?
ジャケット冠を差し込むまで1時間近く、調整をしなくてはならないものなのでしょうか?
今は様子をみて欲しいということで、仮止めされていますが、右2番と接する側がかなり大きく 削られた後が分かります。このような物だと思って、このまま本接着するのが妥当なのでしょ うか?

今の医院は先生のお人柄は本当に良いのですが、冒頭に記した@の冠もBCの冠も2度作り直 しているのです(歯科技工士さんは院内に一人)。
例えば、Cの左下7番は、何でも清掃性が良いようにと(よく歯ブラシが届くように)歯肉よ り上に冠を作ったというのですが、装着した後に歯髄炎を起こしてしまい、冠の不適合という ことで作り直しました(神経のある歯だったのですが、前の冠を利用した仮歯を外した直後に うがいをしても、少ししか沁みなかったのですが、セメント接着した途端激痛が起こり、冷た いもの、温かいもの、甘い物全てがすごく沁みるようになり、辛い年末年始3週間を過ごしま した。河田先生のHPを読んで良くあるケースだと知りましたが、冠を作り直して大分良くな りました)。
何を相談しているのか、まとまりのない文章になってしまい申し訳ありません。一つは、この まま今のジャケット冠をつけて良いのかということです。否であったら、どういう対処方法が ありますでしょうか。

 現在、問題の前歯は自発痛、接触痛はなく歯茎の腫れ等もありません。ただ、下から強く押 し上げられると痛いというより、イヤな感じがします。出来たら保つまで保たせて使い、駄目 だった場合には保険外で21|12のブリッジの差し歯にする事を考えています。けれども、 今の医院でそれをすることは躊躇われます。作り替えた義歯も、レジン部分2本の内、1本し か噛み合わない為か、右下奥歯が痛くなってしまい噛めません。
何とか、前歯が一段落するまでと私も(勿論一生懸命対処してくださった先生もです)半年頑 張ってきたのですが、最終段階にきてまた迷っています。どうか、ご教示をよろしくお願いい たします。
尚、前回5本連結の差し歯と申し上げましたが、43|連結、同じく21|1 連結の保険外の差し歯でした。

感想:
 迷った時は河田先生のHPにきていました。

回答
 最善を尽くすという姿勢は評価できますが、どうも接着自体に無理があって上手くいってない ようですね。奥歯もできるだけ神経をとらないようにしてという気持ちは評価できますが、結果 がついてこない…というか、技工士さんの技術にも問題がありそうです。

 どうも破折した歯は長く保ちそうにないので、いずれ抜歯という方向で覚悟されていた方が良い でしょう。ただ、ここまできたのだから無理は覚悟で一旦は保険の前歯を入れて、経過をみたうえ で判断されれば良いと思います。
 入れるとき、少々おかしくても接着の治療が上手くいっていればそのまま使えますし、上手く いってなければいくら待ってもダメです。“お人柄は本当に良い”ということに関しては、文面 からも伝わってきます。“お人柄は本当に良い”ということに免じて、もうしばらくお付き合い されてみてはいかがでしょうか。


返信:
河田先生。早速のお返事 ありがとうございました。
>入れるとき、少々おかしくても接着の治療が上手くいっていればそのまま使えます。とのこと ですので、‘無理は覚悟'でこのまま15日の予約日に入れてもらうことに致します。
重ねて、お尋ねしたいことがあるのですが
  1. 樹脂ポストをボンドで接着したということは、万が一すぐにジャケット冠が壊れてもその時 は、作り替えはできないということでしょうか? 
  2. 歯科技工のことなのですが、河田先生のHPでは「段差が存在するということは、汚れや歯 石がそこに溜まりやすい」と書いてあったと思うのですが、わざと歯肉の縁より上にクラウンの 縁がくるように作成するというのは、最近の傾向なのでしょうか?
    この作成方針について、河田先生はいかがお考えでしょうか。
    実は、左下奥6番の時も同じ方法で作成して痛みがでて、作り替えた経緯があります(現在は良 好です)。左下7番も今は、水・お湯は沁みないのですが、漬け物等冷たいものは冠に冷たさが 伝わる感じで沁みます。また、食事中に沁みなくても7と6の間に食べかすが挟まっていると、 食後に重くうずく感じがします。
  3. 抜髄も考慮に入れて、他の歯科でクラウンを作り直したほうが良いでしょうか?
本当に、河田先生が神奈川・東京でいらしたら是非受診したいと痛切に思います。 重ね重ねの質問で申し訳ないのですが、よろしくお願いいたします。

回答:

  1. 作り替えはできます。
  2. 段差のない技工物は理想的ですが、技術的?に絶対不可能です。従って下手に歯茎の下に マージンを設定するよりは歯肉縁上の方が良いという考え方もあります。特に、歯周病に熱心な 先生はその意見を推しています。でも、両方の説があるということは、どっちも一長一短なんで しょうね。私は、歯肉縁下にマージンを設定して、その代わり毎月のスケーリングで良好な結果 を得ているのでそんな論争に関心はありません。
  3. どうも理想と結果が空回りしているようですので、転院も悪くはないと思います。しかし、 世の中、もっとひどいのが一杯いますので、歯医者選びは慎重に!