日付、時間：Wed Mar 14 9:29:08 Japan 2001 　　 氏名： RS　　　
所在都道府県：岐阜　　 職　業：会社員 　 年　齢：27歳　　　 　 性別：　female　　

質問：
前に矯正中の歯石除去について質問させていただいたものです。その節はありが とうございました。右上1番に根尖病巣(虫歯はないが膿が有る)があるので根管治療が必要だ と思うのですが、ここの質問コーナーの話を聞いていると近所の歯科医に診てもらって大丈夫 だろうかと不安になります。できれば河田先生に診て頂きたいと思っているのですが、今月中の 月曜日で診察していただくことは可能でしょうか？
　また、母のことなのですが、上7番の歯がぐらぐらして歯茎が痛むと言っています。いわゆる歯 周病だと思うのですが、かかりつけの近所の歯科医には"歯を磨いてもらう処置しかない"と言 われました。このまま自然に抜けるのを待つだけの処置しかないのでしょうか？

ご意見・ご感想：
本当にすばらしいHPだと思います。これからもお体に気をつけてがんばっ てください。

メールアドレス： ex65960@densotechno.co.jp　　 ホームページURL： http://

　右上1番の根管治療と全体のスケーリングは１日で治療が可能かも知れません。問題は、 矯正装置が右上1番の舌側にあるようだと、そこの部分だけ装置の除去が必要になること でしょう。３月26日（月）なら何とか。できるだけ午前中早めに来院して下さい。

　お母さんのことに関しては、こと７番については為すべき処置があるのかどうか、７番および 周囲の状況によりますが、大切なことはそれ以外の歯がそのままでは同じ運命をたどるであ ろうことが予想されます。徹底した歯石除去と以後のメインテナンスが重要と思います。

ご意見・ご感想：
26日は休みを取ることが出来ましたので姫路まで伺おうと思います。宜し くお願いします。

回答：
　歯根破折・穿孔・根管弯曲・根管閉鎖・リーマ等の破折など、根管治療が不可能なケースが5％ 程度あります。更に根管治療→根管充填を行っても5％程度は思惑の結果が得られない（治療限 界）が前提です。そのような場合には再度根管治療→根管充填を試みますが、最終的に全ての 歯を救うことは不可能です。
　お母さんの歯が根管治療の問題だとすれば治癒の見込みはあると思います。全てご推察の通り です。

　矯正治療中の根管治療については、歯牙の欠損状態によりますが、当面はレジン充填で回復し、 後日時期をみてさし歯にするのが妥当と思われます。

１|歯根弯曲・根尖肥大

診断：
　問題の１|は矯正力によると思われる歯根膜腔拡大が認められます。歯根弯曲や根尖 肥大及び歯髄腔の閉鎖が矯正と関係あるのかどうかは分かりませんが、形態的な異常があります。 根尖部の病巣は特に認められませんでした。根尖部分の形態異常がレントゲン的に異常に見えた のかも知れません。打診痛や知覚過敏等の症状もなく、今後経過観察が必要なものの治療の必要 はありません。
　また、仮に治療（根管治療）の必然性が生じた場合、レントゲン通り歯髄腔の閉鎖があれば治療 が不可能になる可能性があります。最も、実際に閉鎖しているようだと治療が必要になることは ないと思います。歯髄腔の閉鎖は、経年的に誰しも起こりうるものですが、通常は60歳を過ぎた方 に時折みられる程度で、今回の閉鎖が何に起因するかは不明です。
　根管閉鎖した歯は、無髄歯同様徐々に変色していくものと思われますが機能的には問題なく 使えると思います。