人類も原始の環境では、天命をまっとうするまで歯は存在するといわれています。
生え替わり

質問 日付、時間:Wed Oct 1 11:59:44 Japan 1997    発信地:新潟   氏名: 矢部英生   職業:学生   年齢:27歳   性別:male  

 私はセキツイ動物化石について専攻している学生です.セキツイ動物の歯の形態について 興味をもっていまして,このHPを楽しく拝見させていただきました.ところで,ヒトの歯について おたずねしたいことがあります.切歯・犬歯・小臼歯は一度生え変わる(二度生える)のに, 大臼歯はなぜ生え変わらない(一度しか生えない)のでしょうか. ぜひともお教えくださいますようよろしくお願いいたします.

回答
残念ながら、この問いに対する明快な回答は見あたりませんでした。以下は、あくまでも私の 推測です。

乳歯は、前から順番に A,B,C,D,E と5本(片側)あります。 同じく、永久歯は1〜8まで計8本あります。その内A〜Eまでが、それぞれ1〜5に生え替わる わけですね。

おそらくこれは、歯の萠出時期と生体の寿命との関係ではないでしょうか。 アゴは成長と伴に大きくなりますが、歯は、一旦生えると大きさは変わりません。従って、 一時に全ての歯が生えることはスペースの関係上不可能です。ですから、基本的にはアゴが大きく なるにつれて奥に1本づつ新しい歯が生えてきます。

A〜Eが生えそろうのが2.5才。 6が6才。7が12才。8が20才。人類の本来の寿命が30〜40年? とすると生え替わる必要が無かったのではないでしょうか。

人類も原始の環境では、天命をまっとうするまで歯は存在するといわれています。自然界において、 歯の喪失は死を意味します。しかし、自然の状態では、ムシ歯や歯槽膿漏による歯牙喪失は想定する 必要がありませんので仮に、1本位事故で喪失しても後ろからスペアの歯が生えてくることにより 何ら支障がなかったと思われます。
※歯は前歯に向かって移動する性質があります(近心移動)

その意味では、乳歯は必要ないのですが、仮に永久歯だけだとすると、離乳が終わって自らの力で 栄養を採らなくてはならない2才ころのアゴの大きさでは犬歯くらいまでしか生えるスペースが ありません。これでは機能的に十分な咀嚼は不可能です。そこで、小さくても大人の歯と同じ機能を 果たす形態が必要であったと考えられます。

人間の大臼歯は小さな歯が5つ癒合したものと考えられています。雑食性の人類には、この形がより 能率的だったと思われます。同様に前歯は3つの歯が癒合したものと言われています。

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